簡単でしかも驚くほど豪華な味わい あぶらごその干物でちらし寿司 |
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干物を常備していてよかったなと思うのは、急な客人や思わぬ外出で疲れ切っているときの「間に合わせ飯」のときである。家には買い置きのものがなく、それでいてあえて買い物をする気力もないことって多いのである。かといって客人には「おしのぎ」、すなわち茶席での腹具合をほどよく加減するくらいのものは出してたい。こんなときに作るのが白身魚の干物で作る寿司。今回は、あぶらごそ(ヒウチダイ)を使ったがマアジでもアマダイでもいい。旨味があって脂がほどよい干物を使うこと。酢飯は酢と砂糖、塩で本格的に作ってもいいし、市販の寿司酢を使ってもいい。あえて言うと、ご飯は冷凍保存した残りご飯でもいいのだ。すし飯を作ったらこんがり焼いた、あぶらごその身を入れ、酢飯と合わせる間に皮をゆっくり香ばしくもう一度焼く。そしてぱりぱりと小さくして寿司に散らすのだ。今回の青味はなにもなかったので伊豆松崎の青のり。これなど夜中の腹空きにもしみじみうまいのだから不思議だ。 カネマル笹市が提案する干ものの食べ方 ●カネマル笹市 干もの話目次へ |
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